blue navus

ずっと晴れだったのに今日に限って大雨で
硬いベッドの上では雨音が聞こえていた
唇を噛み、爪を掌に刺しながら
ちくっとするよ、
全身でパニックを起こす魔法の言葉
朝9時に、と待ち合わせた相手は昨日もaquabitに居たから
やっぱりアルコールの臭いが伝わってきそうな声で電話に出た
インセプションで観た大きなビルはオークランドの中央通りで
ホットケーキミックスが牛乳に溶けていくように
はじっこのほうから少しずつ形を無くしていく
痛くない?
彼はメガネを外して机に置いた、かちゃりという音
誰かの顔を思い出そうとして顔だけ出てこない
思い出そうとするとその女の裸ばかりがチラついて
i never win in the game on the evil line
でももう誰を思い出そうとしたのかも忘れている
カクテルはバニラスカイ、同じ味をしたマネケンのワッフル
切っていきますからね
帰り道に甘いものを買って帰ろう。どうせみんな死ぬんだから
手のひらの感触、目も合わせずに行ってしまう
一瞬だけまた宙に浮いたらきっとこの不安も晴れるから
土曜日バードマンとメメントの映画また見るんだ
そんでまた鳥かごを置いて、目覚めたら午後から大学行かんと
発達心理の小テスト、麻酔明けでも頭って動くのかなあ
もう少ししたらきっと彼が来てくれると信じて