共に歩む者

あなたが苦しい時には
共に泣く
傷つける者がいれば守る
私が毒を吐けば
急いで拭いて私を仕舞う
隠れたい時は
毛布を被せてやり
音を消したい時は
窓を閉める
夕刻には食卓を
食後には水を
一時に暖かなお茶を
眠りに真っ白なシーツを
時には快楽を
世界があなたを否定するなら
私は世界の外で肯定する
ただ今は羽を休め
心の深淵に沈め
コポコポと泡を吹けば
酸素が満たされる
またいつか二人で
街中を自転車で駆け巡る日を
祈りながら寝顔を手の内へ
あなたは愛される者
愛した記憶がないのなら
私があなたの愛を探すよ
あなたの温かな手を
傷口まみれの手で包むよ
だからいつか私が落ちる時には
拾い上げて欲しい
私たちは共に生きる者
時に倒れても
共に道を歩む者