2010-03-24 もはや海を渡っていかない そして狂ったように 星飾りのついた衣装をまとい 彷徨う。 鳥たちの叫びに かれはほとんど振り返ることはない。 かれはもはや 深紅について 絹について 知らない。 かれの美しい船は 木蓮の木だ パウル・ツェラン「シンドバード」