こんな夢をみた

イギリスの豪華客船サファイアプリンセスに乗っている。私より若い女性が二人の子供を遊ばせている。女性は授乳中で上半身は薄着で乳首が見えている。


甲板に出ると、大きな地震が来て、手前を行っていたダイヤモンドプリンセスが津波に打ち上げられ、遠く空の上のほうで高い高い波に乗っている。このままでは客船が空から落ちてどちらの船も粉々になってしまう。急いで浮き輪を掴み、足に重石を着けて海中へ潜る。海中では先に避難した人たちがゴボゴボやっている。頭に灯りをつけた深海魚が泳いでいる。


やがて大きな音がして、ダイヤモンドプリンセスが空から降ってきて倒壊したようである。水面に浮かぶと、斜めになったダイヤモンドプリンセスが沈もうとしている。大量の死体が瓦礫に混じって浮いている。ぶつかったいくつもの漁船が火をあげて燃えている。陸には地震津波で壊滅した街が見える。


生き延びた人たちは小学校の教室に座っている。半分くらい座っていない。半狂の同級生の男の子がぶつぶつ言っている。うちの会社の人もいないが、どこかで生きている気がしている。

高速ジェット船に乗って崩れた街や船を見に行く。勢いでグラッとくるが、一緒に生き延びた誰かが、落ちないようにぎゅっと引っ張って支えてくれる。軍艦島に建設されたジブリの観光施設が虚しく佇んでいる。蛍の墓の骸骨のオブジェと、津波で死んだ本物の死体の骸骨が入り交じっている。湾岸で腐った蝗のような物体の倉庫で人々が取引している。腐っているけど、加熱して西日本で寿司ネタにするからと言い、交渉が成立したようである。


これ以上先へ進むと原発があるから、と船は方向を変えようと旋回している。
私は手元にある携帯とiPhoneで両親に無事を伝えようとしている。電車がないので、歩いて帰っている。無人の電器店ではいくつかのテレビで三分クッキングを放送している。テレビは故障していて、同じシーンを繰り返し放送し続けている。トマトのファルシーがアップになるが、生放送のスタジオは地震で揺れ始め、二個のトマトはくるくるして、画面がぐらぐらして司会がパニック始める。無人の電器店の店頭で、すべてのテレビはその同じ映像を繰り返している。私はそれを横目に家に向かって歩いている。


こんな夢をみた。