エバは猫の中に


聴かなくなったCDを棚にしまうように
何かが過ぎた時はとても悲しいと思うけれど
iPodに全部入れちゃえば、いつだって聴ける、と
きっと私は、大切な何かを忘れてしまったんだろう


一つの恋愛が終わる度に
何度同じ過ちを繰り返しているのだろうと思う
灰色の空を見上げながらやっぱり泣いている
またひとりぼっち、何やってるんだろう。


ガルシアマルケス「エバは猫の中に」読了。
ダマンフレールのNo.1が飲みたくなった。
朽ちたオレンジの香り、放射能を絡めた猫
色褪せた落葉は街道の路肩で腐り行く
すっと引いていく潮の流れのように
記憶が排水溝に吸い込まれるのを見つめている