31 我が来り上総のはての岬にて聞く潮鳴りも知らぬ君かな

数度延期されていた小旅行、勝浦行。
海中展望台は間に合わず。
与謝野晶子の76句が染みこんだ
冥土入口みたいな理想郷の暖簾を捲り
一路、遠見岬神社へ。



朝市には程遠い夕方の境内に人は無く、緑に包まれた静寂の参道を登る。
リアス式の勝浦の湾景。海に浮かぶ赤い鳥居。
かつて津波に飲み込まれたであろう姿を想像し、写真を撮ろうとすると
厚い灰色の雲がさーっと開け、雲間から光が射しはじめた。
僅か数分間、海が瞬いていた。
与謝野晶子ならさらに30句くらい詠んだんだろうなー。神々しかった。
遠見岬神社の神様は房総の神様。歓迎してもらった気がして嬉しかったんだ。


勝浦のトロトロのお湯にも浸かり、食べるもの食べて、
帰りは首都高でキラキラの光を見て
幸せな小旅行だった。
また忙殺の日々が始まる。
明日からも頑張ろう。