地獄の釜蓋は開き、聖母は被昇天し、
餓鬼の首前、精霊流し、終戦記念日。
精霊船に乗った精霊たちが爆竹放って大通りを通り過ぎ
真っ黒な街宣車が日の丸背負って青梅街道を通り過ぎ
駅を出ると土砂降りの大雨。
いつもなら少し待つのだけれど、頭からバケツをかぶってずぶ濡れになった。
「赤と黄色の雨雲アイコンが新宿にだけ乗ってる」と会社の人は笑っていた。
今日に限って真面目にセットした髪も意味無し。
とりあえず着替えて、髪を乾かして
結う気にもなれず、フラフラなままの一日。
8月15日、今朝は大宮八幡宮で蓮の花が咲いた。
青々とした十月桜の葉を見ていたら、通りがかった人が教えてくださった。
蓮は朝の少しの間しか開かないから、この目で見ることができたのが嬉しい。
大好きなカナカナも鳴いていて、素敵な時間だった。
年に一度、死んだ人は街中に帰ってくる。
ねえ、今日の雨は誰の仕業？どうして雨を降らせたの？
何を悲しんでいるの？
