signed i wish you well

久々に横浜のバドミントンサークルへ。
メンバーも雰囲気も変わらず、
離れた今もまたこうして遊んでくれる事が嬉しかった。
主婦メンバーは以前より少しやつれたように見えた。
煙草から帰ってきた彼女達に近況を聞くと、
よくある黒いドラマが顔を出して消えた。
出汁を取った灰汁のようなエグミに蓋をして
試合に呼ばれて笑顔で走っていく。
彼女達は、何を思いながら日曜日を過ごすのだろう
どの日常へ帰るのだろう


時間の隙間に取り残されて
何かを見ようとしては目を背け続けている。
言葉にならない言葉を交わしたくて
目を閉じて逃げ続ける
古いVTRをデッキに突っ込んで
裸眼でボヤけた横浜の窓の外
思い出が綺麗で美しいのは
絶対に戻れないと解っているからだろう。
京急の駅から歩く県道は雨雲に暗く
鮮やかに思い出される記憶の断片は
車の音にかき消され、嵐の雨に流され
タクシーをつかまえて乗り込んだら
閉店したシャッターの傍に置き忘れていた