- 作者: リシャール・ボーランジェ,鳥取絹子
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 1997/04
- メディア: 文庫
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リシャール・ボーランジェという人の「ブルース」という作品を読んだ。
元は物書きだったフランスの俳優の自叙伝とも詩集とも言える不思議な1冊。
日常でほんの一瞬だけ感じるフラッシュ。
日の光が車のフロントガラスや向いのビルの壁に当たってはね返り
眩しくて目を閉じる一瞬をそのままグニャーと引き伸ばして感じているみたい。
面白かった。でもそれは全部、昔昔の話だ。
新宿とか渋谷とかそんな町の酒屋(駅から徒歩5分以内)で、60過ぎのフニャフニャの男に聞かされる話のよう。
もう18歳になる娘と息子が居て、妻とは週に2回、映画か演劇を観に行くような男が話す昔話。
安くてまずいブレンドウィスキーのような、犬も食わないような。
店子にハグする代わりに手放す古いクラシックギター、そして大抵、店を梯子する。
「でも俺はゲンズブールみたいに生きられない。昔は遊んだけど、今はまともだ。今は家庭を大切にしている。こういったものは人間を保守的にしてしまう。ある程度金が貯まっていくと、やっぱり男は自由じゃなくなってしまう。それが昔と違ってしまった俺だ。しかも、家族ってヤツは、映画づくりより難しい存在なんだよ。まったくなあ」
http://www.pariseiga.com/tpo/bohringer_blues_sub.html
あとがきのリシャールの言葉
調べたら、リシャール・ボーランジェって「愛と哀しみのボレロ」にも出てたんだね。
こっちのDVDは、またそろそろ観よう...。
わお!再販するんだ(`・ω・´)!
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
- 発売日: 2013/03/30
- メディア: DVD
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