終診

朝から自転車を走らせて阿佐ヶ谷、抜鈎。
回転する扉の中にある観葉植物のように、
ずっとずっと回りながら先へ進まず、枯れていく。
傷なら治るから、跡は隠れて目立たないから、
これで終診です。
死んだ人たちを思いながら
いつ死んだっていいように、と
いつも病院では一人、泣いている。