少し前に長崎に帰った時に昔の演劇仲間に会ったんだけど、彼はストレスで心と体を病んでしまい長期療養中だった。浜の町の古い喫茶店で沢山話をして、まだ演劇がやりたい、と言っていた。少しずつ少しずつ彼は公演に復帰し始め、また自分で脚本も書き始めたみたい。衣装を着てメイクして、いつか演劇やってた時に話していたピエロのような姿で写真に写っていた。それを見てとても嬉しく、そして、自分が何もせずにだらけて置いてかれているような気がしてる。目の前にあること必死に片付けて、フラフラになって真夜中に帰宅して、間違ってないと思うけど間違ってる気もしてる。一方では少しずつ叶えているし、一方では叶えていない。大切なものや自分の気持ちを無くしてしまって、本当は欲しいのに欲しいと言いださなかった昔の自分のようで、周りの人や昔の知り合いはみんなキラキラと輝いていて、汚い服を着たままの私には近づけそうにない。自分の円周には深い堀があって、私はどこにも行けないような気がしてる。