紙製の宇宙


七夕飾りに彩られる派手な竹を求めて歩き回るキラキラした彼の瞳
やがて辿り着いたのはクリスマスのもみの木、けれど夏の日本にあるはずがなく
ツリーの棺桶に寝そべりながら、サンタの飾りを首に巻きつけていた
その手にはオールフリーと下世話なアサヒsuperドライのハーフ&ハーフ
酔いが半分になるのだといいながらローストサラダチキンを頬張る
ポリエステルの真下にあせもが治るように短冊に願いを込めてさよならした
目覚めた朝になくしたピアスの半分はどうやら半年前からすり替わっていたみたいだ
ターコイズブルーは植物の繊維でできた紙製で宇宙のように綺麗な瞳だった