今にも落ちてしまう崖に掴まった最後の掌を踏みつけて
きりきりと楽しそうに二人の男女がダンスする日暮れ間近に
首の後ろで聞こえた声は / jeté entrelacé
その口のおしゃぶり栓は繋がった先からぶち抜いて空に放て
踏むと割れそうな透明な道におそるおそる着地した白楽の空が見えた
かつてミノルくんと飲んだ何杯ものコーヒーと同じ美しいセルロイド
どれだけ夜に膜を剥がしても昼間にはまた広がっていく
わたしたちは味噌汁の風をはらはらしてるだけ
どの街に居てもね、逃げてもね、追わなくても大丈夫
1964オフィスAtoパビリオンzzz
目を閉じてまぶたに触れた掌のフレームを球面に重ねたら
ほらまばたきしてごらん
歪んでるのわかる?