探鳥の夜


それは体の一部が欠けること
日を境にすっかり他人になること
街の風景に溶けてしまうこと
鯉になってNETの沼に飛び込むこと
かつての私を切り刻んで土に返して
新しい種を蒔いて日々を過ごすこと
その上にはいつもの花柄の机と椅子を
大好きなクラガンモアで乾杯して
探鳥の夜
三夜目にはもう、大丈夫だって
扉を開けて飛び立っていった