2016-09-30 百夜 金曜日の夜は土曜日の朝と地続きで 色の違う百夜、乳白色のような 明け方が習慣になりつつある 霧のように今だけのものかもしれない 死ぬまで続くのかもしれない 死を意識したその日から纏わりつく 自分の意思では抜け出せない だからこそ百夜は美しい 思えば終わりが無く 誰かに背中を蹴り落とされて 初めて百夜は明ける 振り向けば遠く遠く消えて行き 捻転した腸のように戻れない 百夜は色を変えてそこにあり 色が見当たらないうちはまた続く