暗礁を超えて

会社を早々に切り上げ、大切な友達を迎えに竹芝へ
浅草行って飲み歩いて外国みたいな蔵前のホテルのbarでさらに飲む
雲に紛れた明るい東京の街を二人で歩く
いつか花吹雪のように美しかった言葉も今は土に還っている
「彼でなければならない」ことはなく
現実は否応にもあっさりと終焉を迎える。
平気で人を裏切る人がいれば
誠実に毎日を生きる人もいる
どんな風に生きるかはその人の自由だ
左脳の奥を縛り付けるワイヤーから解放され
彼女の舟は暗礁を超えて月明かりの下を行く