あくびをするように

どこからもいなくなりたい
あくびをするようによくある話だけど
生きることも死ぬこともよくある話だ
朝の外苑の緑の鮮やかさや空気の白さ
時折感じられるどこかのイメージ
それだけをかじってなんとか生きている
これさえ感じられなくなったら終わりだ
沙羅姉の命日
早く死んでそっちへ行きたい
こちらにはどこにも誰もいない
気持ちは空回り
余計な情報ばかり邪魔をして
酸素が薄くなり
私は名前さえなくなって
何かがなくなり消えていく
世界は私が感じられるそれそのもので
この世は仮想現実だ