九月道

見てきたものは
道のはじっこ
その境目が好きで
帰りの時間を待つ
みんなとっくにいなくなったのに
鍵も持っていないのに
ただゆっくりと道端にいた
道端は未知の境目
その境目を歩いていた
歩いていたら走っていた
走っていたら立ち止まって
立ち止まったら道端じゃなかった
見つめていたのは未知の端