灰色の雨が新宿を濡らして

rottenlily2010-04-09

オパールネラブラックサンブーカを雨に混ぜて、新宿に降らせたら面白いのに。


灰色の雨が新宿を濡らして、アニスの香りがそこらじゅうに漂って、人々は酔っ払ってふにゃふにゃしだす。
歌舞伎町のセクキャバのキャストの真っ白なドレスに、オパールネラの黒紫の染みが広がる。
献血を求める男の頭に黒いドロドロのオパールネラが滝のように降り落ちる。
アルコット裏のタリーズオパールネラかけアイスが販売されて人々はT's(登録商標)のアイスだけを買い求める。
家族と別れたホームレスがサンブーカを運ぶトラック拾われて故郷へ帰ってく。
新しいおもちゃを手にいれた子供が楽しそうにブラックサンブーカでモヒートを作る。
オパールネラ色の株価は全て暴落して金持ち女はみんな路頭に迷えばいいのに。


新宿に降りだしたオパールネラは三日三晩降り続き、
洪水になって床を濡らし、
人々の瞳は黒紫色に染まりだし、
オパールネラの瞳に私の扁桃体が反応しはじめる。
脳蓋をこじ開けて流し込んで、
統制された希望と未来で世界が楽しく酔っ払ってる。


新宿を濡らしたオパールネラが乾く頃、ふっと我に返った
私の眼前に眼科画廊、右上に影、
視界のどこにもオパールネラは降ってない、
確かオパールネラブラックサンブーカは日本で販売中止になったはず、
そう主張する私の眼前であなたが新しいデザインのブラックサンブーカを腕に抱えてはさみをさがしてる。
私が知ってるopalneraはもう過去のもので
今はもう、新しいデザインで今日が彩られる。


あの子にブラックサンブーカを教えたのは誰?
よりによってオパールネラのほうのブラックサンブーカを。


昼間から微熱が下がらない、
酒に酔ったような、フワフワした頭のまま、陥没しそうな日常が笑顔で手を降ってる。