墨猫泥沼201007

そんな男蹴り倒しちゃいなよって
白い糸垂れ流して男が数を数えているから
長い腕に巻かれながら笑顔で答えるには
いやいや奥様には勝てませんよって
二千八百二十八番目のお別れの言葉を口にして
左手の指輪の隙間から忍び込んだ一本道にある
自分で掘った落とし穴に全力疾走で飛び込んでいくヤマネコは2種類いる
蹴り倒して空をとぶ猫
尻にしかれて地を這う猫


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