黒い繭

今日の帰り際、こっそり彼女が手渡してくれたのは
彼女のお爺様が作ってくれた大切なもので
どうして私の手元に来たのだろうと思うのだけれど
離れてもこうして形を変えて追ってきている気がする
今年決めた目標はまだ今年なのだから、彼女の願いを叶えたい。
今年は人々が差し伸べてくれた優しさと
不思議な糸を手繰って道を歩くことができている。
彼にはそう見える世界も私にはこう見えていいし
視界は私のと似ていてほんの少し縦横比が違うだけ
来年はもっともっと楽しくなる。
面白い出来事と出会いがいっぱいある気がしている。
そういえば縁と運と勘だと言っていた、確かにその通りかも
引き続き、まばたきを繰り返してシャンとして生きていこう
時が来るまではジッパータイプの黒い繭に篭って眠っていよう