ないのは私

東京の空はいつも明るい
だから夜も怖くない
それでも、2時を過ぎると
だんだん変な人が増えてくる
どこでも夜は出歩かない方がいい
街を自転車で急ぎ通り過ぎる
言葉はどこにも見当たらない
穴が空いてスカスカになった心を
油を吸った茄子を絞るようにぎゅっとして
炭水化物を敷き詰めて眠る
「◯◯でないこと」を得意とする人が嫌だと
感じる私は「そうでないこと」を思い刻む「ない人」
そう真夜中出歩くのは私

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