新宿前の停止信号

飾られたスチール楽器に
映った影は一つでした
もう何もかも消えて
いなくなるのは私のほうでした
シーツの隙間に見えた瞳を思い出しても
過敏な鼻頭を締め付けて
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腹を天国に向けた魚たちだけが
スローモーションで笑っていました
新宿前の停止信号に
一人を嘆いたのは私でした