茶豆ノンノン

新しいオフィスの非常階段に連れていって頂いた。
生温いくすんだ茶豆のような新宿の空だった。
煙草が吸いたくなったが、生憎煙草を持っていなかったし禁煙したし吸わなかった。
言葉のないあの瞬間が一番落ち着く。
同僚の誘いを断り帰り道、雨にフラれ彼氏にフラれ鬱々しい空の足元を駆け足でゆく。