瞼の潰し方

右も左も東も西も、この数年恐ろしくストレスに閉じ込められているけれど
心の中は穏やかだ。そして、頭を使わない時が一番心が楽だ。
仕事も人間関係も取引先も何より私自身どーしようもないが
私が憧れている人はそういうのも含めてうまくやって世に形を出している。
頑張らなければ
くさくさした心をほんの一瞬だけ解放するお昼の十数分
意識から無意識へ繋がっていく夜
過去も未来もない無の世界
自転車の上には誰もいないあなたさえいない
この前読んだ本には、命のない緑の話が書かれていて
会社近所のSOLSOPARKなんかまさにそうだ
どこからか集められ混ざり合うこともなく
放置され伸び続け荒れ果て挙句にぶち切られた緑
死んだ目をした植物たちが生きたまま首を吊っている
ぬるく冷えたホットドッグを胃の奥に突っ込んで
目隠ししたまま走らない車のタイヤを回している
本当はストレスで潰れそう。だけど不思議とそれ以外はHAPPYなのだ
どこかで心を解放しないと死ぬ、たぶん体から死ぬ。
感情は真っ二つに、感覚は磨耗したまま
都会でのんきに暮らすには瞼の潰し方を覚えなければならない
目を開くなどもってのほか