仙骨の裏側

0802 is@渋谷
仙骨の感覚というのは何度も聞いていた話だけど
仙骨の裏側というのはとてもはっとする感覚だった。
外側の仙骨の感覚は掴みにくいが、仙骨の裏側というのはわかりやすい。
仙骨の裏側の感覚。
それはたぶん、これまで数十年間日常で掴んでいた感覚だと思う。
さまざまな出来事の中で霞んで閉じこもって丸まって脂肪に包まれても
仙骨の裏側はどこか、と言われるとわかる。そこだ。
そしてそれを使う方がさまざまな動作が楽になる。
心が楽になる。面白いよね。心と体は繋がっているのだ。



ああテクノパーク、ストレスの泥に塗れた底なし沼だらけ、でもそんな世界を軽やかに生きる賢い人を知っている。
埃で塗り固めた泥船を出す漁師も知っているし、近づくことをやめた貴族もいる。
おとぎ話のように魔法を使う奴だっている。親は子供を生贄にして自分の心を守ろうとする。
利用する人、ささやく人、壊す術も知っているし、制御盤は剥き出しのまま道路に放置されている。
とりあえずくしゃくしゃでチャコールグレー化した普段着を味噌樽に埋めて、重いドアに語りかけて
ねえねえこんな世界を軽やかに鳥のようにステップするその術を教えて