帰宅

長崎は生憎の曇雨の中。東京に帰った。朝から髪をばさりと切った。折角長く伸ばしたのに。久々のショートカット、これで隠す髪はなくなった。腐っていたら怒られる、元気にならなきゃ。軽い髪をひとつかみ、捻る。好きな長さの髪。男の子みたい。

実家を出る時、母は「行ってらっしゃい」と言った。明日からまた仕事。いつもの自分に戻る。相変わらず息苦しい胸、塞ぎ込まぬよう。胸に一輪百合の花、少しは素敵な女性になれるよう祈って。