saw the light & shade


6年前にタイムスリップしてしまう。
店に入ると、前職の時に自社で輸入していた日用品が並んでいる。
裏には会社の名前が入っており、確かにうちの商品のようである。
苦労して揃えたブランド、後期の私企画の商品等が並んでおり懐かしい。
6年前ならまだ横浜に住んでいるはずなので、とりあえず横浜へ。
電車を降りるとそこは横浜ではなく長崎の中華街だった。
やがて猥雑な街に入りこんでしまい、風俗情報誌のフリーペーパーを手渡される。
長崎の雨に濡れた石畳を歩きながら、中をめくっていると、
背後から酔っ払いが身体を押し付け話しかけてくる。
必死に逃げながら身体にギュッと力を入れてもう一度タイムスリップする。


今度は場所がわからずgoogle mapを起動するが反応しない。iPhoneは駄目らしい。
誰かがくれた新聞には10年前の日付が書いてあった。
10年前なので、閉店したはずのキャラクターものの店がまだあり、嬉しくて色々買ってしまう。
どうやら東京にいるようである。
10年前なら私はまだ長崎に居るから、東京の知り合いはまだ誰も私のことを知らないはず。
彼氏や知人に会ったらどんな顔をするだろうな、と思いながら歩くが、
きっと怪訝そうな態度をとられてしまうのだろうと悲しくなってしまう。
晃はもう神戸へ引っ越した後だし、東京の今の知り合いはまだ誰も私の事を知らないし、
この後どうしようと不安になってくる。
助けを求めて連絡したいのに連絡出来ず、結局一人なんだと悲しくなる。
やがて日が暮れ、夕闇の中で方向感覚がなくなり、暗い墓場に入りこんでしまう。
泣きそうになりながら山を越えるとやがて景色が歪み始め、体がひゅうっと飛び、タイムスリップして現代に帰ってくる。


振り向いてもう一度墓場の方に行こうとするが、見えないガラスが出来ていて
過去は見る事が出来るが、こちらから過去には行くことが出来ないようである。


しょうがないかー。と思っていたら目が覚めた。
こんなら夢をみた。