こんな夢を見た

逃避行のお姫様を助けながら
南へ南へ逃げる夢を見た
夜の大雨の中、水溜りを飛び越えて
何枚も何枚も服を着替えて
二人で変装を繰り返した。
最後に特急電車に乗った彼女に別れを告げて家に帰ると
父親と母親がとても怒っていた。
自分がどうして彼女を助けたのか
BARに居たのも彼女と隠れる為だったと
必死に説明するが、全く聞いてもらえない。
大きな声で叱責され、何度も叩かれた。
そして叔母の家に遊びに行くのだが
優しかった叔母が突然怒り出し、長時間叱責され続けた。
苦しくて苦しくて、田園都市線のどこかのホームで泣いていた。
東京には誰も連絡を取る知り合いがおらず、
見知らぬホームで、どちらへ行けばいいかもわからない。
泣きながら、お姫様の綺麗な黒いドレスを思い出していた。
目覚める瞬間には、実際に泣いていた。
苦しい夢だった。