瞬きのために

傷心の私を心配した友人達が呼んでくれて
カレー持ってこまち1号に乗って秋田へ。
秋田竿燈祭の最終日、特等席!


竿燈は稲穂を表すらしい
黄金色にカーブする竹のしなり
器用に操る子供、若い囃子の女性たち
江戸時代から続く豊作を願うお祭りは
力強いイメージのある東北の祭の中でも
ずっしりと静かに力強いものだった。
地味で閉鎖的だと自虐する県民性は
どこか長崎に通じるものがある気がした。


前回来た時とは全く違う印象の旅。
二人といっぱいおしゃべりをして
美味しいものをたくさん食べて
昼には漫画を読んでただ昼寝して、幸せ。
ふだん昼間眠れないから嬉しかった
なせかあさきゆめみし久々の読破


同じ道を今度は一人で塗り重ねて
「旅は窓の景色も楽しむものではないの?」
彼に返事した言葉通りに帰り道は笑顔でビール。


見覚えのある風景に
苦しくなる度に助けてくれたのは
アイコンの隙間から見える光
それはプログラムであって生身でない
体が無ければ人はいないもの
塗り重ねられた画用紙の矛盾を
こまちのゴミ箱に捨てた
どこかで狂ってしまう過程も似ているなら
少しずつ回復する過程だって同じもの
目蓋を閉じたのは瞬きのために
苦しみはその声のために居たと
第一のpositiveそれは居たという事
秋田、居たね、その昔まだ幸せだった頃