それはほんのささいなことで


友だちもいつか名前だけになってしまうことを知っている
いつのまにか手を取り合うだけのエゴイズムと
すり変わってしまうんだ
長髪を風になびかせる自称ヒッピーたちでさえ
新しいコートがなかなか肌になじまないことを知っている
ものすごくたくさんの広告がいろんなスタイルを要求するけど
でも家を出ることだけが自由じゃないと思うんだ
あれはいけない
これがいいのさ
でももう結構
僕は誰が素敵な奴かを知っている


『大阪へやって来た』友部正人


大阪二日目。
梅田曽根崎谷町新地西成と下る。
写真は十三。
忘れられた線路の脇で
rのスプモーニの泡が
胃に滲みていくのを感じていた。
言葉を失い、感覚がぐるぐる回る。
雪のように真っ白なデコルテが目に焼き付いて離れない。
生きていくエネルギーさえ略奪される
多分もう、二度と来ることはないと思う。
その後十三に上り、怠雅くんのライブ。
エッジがさらに鋭くなってる。
私はストーンズワインばかり飲んで
ミニツアー日程、無事終了。


あまりに色々なことを感じ過ぎて
言葉を失ってしまった旅。
人間の中に浸る。
まるでDVDの中に入り込んでいるみたいだった。
去年からの自主研修
今回旅で見たもの
そこら中に落ちている
くだらないこと、つまらないこと
あさはかに見えること
心に鳴り響く言葉
過ぎ去った時間
戻れない昔話
これからのこと
何が大切なのか
もう一度考え直してる。