20161103
また髪を伸ばし始めたので、バラバラに伸びた髪を揃えに朝から弘明寺へ向かう。十数年前に住んでいた南区のその場所は、ただ髪を切るだけの為に今も通っている。その度に当時の自分の姿と見比べてみるのだけど、あの頃とはずいぶんかけ離れてしまったまま、心の一部分に残してあるその部分だけは変わらず。それは大岡川で一人のんびり佇むただ10分の心休め。HDにして数個、dropboxにしてプロアカウント数個分の思い出や記憶は引き出しの中に全部綺麗にしまってある。取り出さない。むしろどっかいった気もする。
横浜diskunionに「UD CHRONICLE」あったよってbが言ってて帰りに寄ろうと思ってたんだけど六本木の約束に間に合わず、そのまま北上して都営浅草線。某所でそれっぽい写真を送るように言われていたのでスタジオで写真を撮ってもらう。facebookのテキトーな写真ではボツだったのだ。画面を見ながら自分の姿に笑ってしまう。前日も前々日も毎日飲んでばかりなので目がむくんでいる。ウヒー。カメラマンはその昔業界A誌に居た人で、Nのシステムの中の人でしたよって話をして、いやー自分のところはお宅のwebに潰されたようなものですよって。で、A嬢の話を聞く。人の話は面白い。それぞれの人から見た様々なシーンのカメラの角度。そんでそのまま東陽町。舞台は自己表現ではなく見世物。十年くらい死んでた自分はさっさと燃えるゴミに捨てて日々また修行。過去に火をつけて今日の明かりにする。燃えもしないどうでもいい蝋。
引っ越してからとても多くの人に出会い、あっという間に様々なものが塗り替わった。あっさりと。足りなければ補う。来なければ待つ。ダメなものは諦めて捨てる。遅れていれば取り戻す。自分中毒。スピードが足りない。needの中にいる。まだまだやることはたくさん。ごめんなさいを安く売りすぎると怒られるので今はごめんなさいを言わないようにしてる。どれだけ怯えていたのだろう。結局彼らは同類だった。mn氏と話しながら気づいたのはもうずいぶん昔に起きた出来事で、それを掘り返せたからもう後は楽だ。大人のやり方で打ち返す。昔の自分にはできないやり方を知っている。今夜どこにいるのか彼も彼女も知らない。彼は彼女の名前を知らない。手の中にあるレコードの前の持ち主が誰だったかなんてどうでもいい。東京からNYへ。ただそれだけのこと。
- 「もし全てをコントロール出来ていると思えるなら、 それはまだスピードが足りないということだ。」 マリオ・アンドレッティ