褐色のシミ

月曜日飲み@高円寺
男の子ふたり飲みを眺めている少し大きめの蟹味噌
別れた話を聞いて、かつて幸せそうなカップルの姿を
丸ノ内線新宿駅で見かけた日のことを思い出した
荻窪行きだったからまだ新高円寺に住んでいた頃だ
煙草を取って火をつける彼の指の小さな切れ目
支えておかないと下を向いてしまう花のよう
もう最後ですよって言った彼の話の節々には
明らかに彼女への愛が漏れ出して褐色のシミになっていた
そんな褐色に目を閉じるために彼女は歌うのだろうか