冷たい炭酸


また見てしまった、「ぼくの伯父さん」
大好きだこの映画。かわいい。

こういう伯父さんにさ、なりたいよねって



冷たく暗く濁って流れのない湖と
日に当たって暖かで緑豊かな斜面とがそばにあり
その隙間の道をよいよいしながら歩いている
どちらも心地よくどちらにも椅子があり
お酒と料理とペリエが置いてあって
テーブルの上に金麦とラムと鶏肉を乗せて
今日はさっき見た夢の中の幻かもしれない
はじめからここには何もなくて
この意識こそどこかでAIが作り出したストーリーかもしれない
それでもそうではないと思えるのはなぜだろう
今日のこの2時間は些細な時間
明日の3時間は濃厚な時間
いつかまたくる6時間は記憶の中にあり
どこかにあったような数年間はもう記憶の彼方
何気ない今日はただの炭酸の泡、
あなたの吐く息
今日のこともきっと明日には忘れてしまう
この表情も冷たい綿の感触も