ダブ色鉛筆で塗る空

8@aks


知ってる、わかってる、その通りさ、でも私はそうじゃない世界を生きようとしてる
みんな正しい、それでも、この目に見えているこの色のことを私は誰に話せばいいのだろう
ダブ色鉛筆で塗る空のテクノカラー


仕事が終わってとぼとぼ帰る、もう少し時間はあったはずだ
昔と24時間は変わらない、向こうの世界と24時間も変わらない
なのに、傷の治りは昔よりも遅くなっている


午前2時、この時間の空は澄んでいる。
赤坂御所の大きな木から枯葉は雪のように降り落ちて
銀杏並木では浮世と彼方の境目に警察官が立っている
盛者必衰には続きがある
この目で見て感じたものととネットはどちらが正しいか
とりあえずお酒かカフェインか、本日タスク完了したっけ
何を送るんだっけ予算下げたっけビールの在庫はあったっけ
このまま自転車で空港行って本の向こうに沈んでしまいたい。明日が無ければ。
こんな明日なんて、無くていい、こんな目も体も腕も、色をなくしている