瀬谷→新宿
遠足6
@hu
黒子になるということは
私の体を無くすということだ
歌舞伎だって、若い黒子は舞台にまだ体がある
私なんてまだ自分が出てしまう
意識が強烈に自分の体を主張する
体は改築を望んでいるようだった
stは骨組みをそのままに
脱皮のような物音を全身で鳴らしている
心が先か、体が先か、
飛行機のように手を伸ばしてふわふわと
肋骨の内側で蛹が踊っている
瀬谷駅は再開発がほぼ終わっているようだった
あの眼鏡屋は跡形もなく
5時半でも6時でもなく7分後には
私の中には無かった選択肢