午後7時

横浜駅西口の喧噪の中を歩いている
出会い系のティッシュをくれないのは私が黒髪だから
日も暮れた午後7時人々が縦横無尽に泳いでいる
私は愛猫たちの消臭剤を買いにダイエーまで
人々の隙間をすり抜けるのは難しいことではない
お金さえあればこの街でも一人で生きてゆけるに違いない
けれども家人がいるから生きていけるのかもしれない
決して一人ではない
枯れたかさぶたがめくれて肉が見えた
日焼けした腕に血が滲んで痛みの中に生を知る
もう9月も20日なのにまだセミが鳴いている
セミよお前はひとりぼっちで泣くのか
仲間は皆、死んでいったというのに
ipodの電池が残っていて安心する
通勤に2時間かかってもそれでも通う
仕事してお金を稼いで生きていかねばならない
いつのまにか仕事をしている自分が好きになっている
仕事帰り、横浜駅西口に飛び込む
そこは都会に疲れた人々の寝床の街
47500円のグレーのコートを横目に
7Fのタワレコで買いたいCDを飲み込んで
人々にぶつからないようにすり抜けた午後7時
帰りの京急で優先席に座って
我が家を目指す

最低の男が総理大臣になるらしい
この日本は破滅へと向かっている
私は決して破滅へと向かわない
自分を家人を守って生きるのみだ
私は死なない


横浜駅西口の喧噪の中を歩いている
出会い系のティッシュをくれないのは私が黒髪だから
日も暮れた午後7時人々が縦横無尽に泳いでいる
私は愛猫たちの消臭剤を買いにダイエーまで
人々の隙間をすり抜けるのは難しいことではない
お金さえあればこの街でも一人で生きてゆけるに違いない
けれども家人がいるから生きていけるのかもしれない
決して一人ではない
枯れたかさぶたがめくれて肉が見えた
日焼けした腕に血が滲んで痛みの中に生を知る
もう9月も20日なのにまだセミが鳴いている
セミよお前はひとりぼっちで泣くのか
仲間は皆、死んでいったというのに
ipodの電池が残っていて安心する
通勤に2時間かかってもそれでも通う
仕事してお金を稼いで生きていかねばならない
いつのまにか仕事をしている自分が好きになっている
仕事帰り、横浜駅西口に飛び込む
そこは都会に疲れた人々の寝床の街
47500円のグレーのコートを横目に
7Fのタワレコで買いたいCDを飲み込んで
人々にぶつからないようにすり抜けた午後7時
帰りの京急で優先席に座って
我が家を目指す

最低の男が総理大臣になるらしい
この日本は破滅へと向かっている
私は決して破滅へと向かわない
自分を家人を守って生きるのみだ
私は死なない