ピアス穴を塞げ

rottenlily2005-10-20

色々悩んだ結果、ピアス穴を塞ぐ事に決めた。とは言っても、何もせず放置するだけなのだが。放っておけば穴は塞がってしまうと誰かに聞いた事があるから。


私の両親はとても厳しい人間で、ピアスをあけることはおろか、髪を染めることさえ許されなかった。大学になってもだ。別に親に従ってるつもりはなかったのだが、髪については、大学内で茶髪娘のあまりの多さに、私は黒髪でいようと決めた。何より髪が傷む。生まれつきのねこっ毛ストレートがもったいないと思ったからだ。そして未だに黒髪である。未だに染める気はない。

そしてピアス。3個の穴は、大学2年の時にあけた。右に2つ左に1つ。彼氏に憧れて、衝動的に、罪で心がぐちゃぐちゃになって。計3個。申し訳なさそうにあいた小さな3つの穴は、大学時代、いっつも派手にピアスをつけていた。さすがに唇ピアスをあける気はならなかったなぁ。

何故もうピアスをつけるのをやめようかと思ったのは、髪を伸ばそうと思ったから。髪で耳が隠れてるんだ。大学時代、私はよくショートカットにしていた。男の子よりも短くしたこともあったし、いつもワックスでつんつんに尖らせていた。今思えばどういう奴だったんだ私は(汗)と思ってしまうが、そういうバーテン兼大学生だったのだ。そんな短い髪に、ピアスをつけてたという訳。今は肩につくくらいに髪は長い。

そしてなにより、仕事を始めて私は地味になった。なるだけ目立たない格好を選び、流行にはついていかない。仕事が地味なだけに格好もごちゃごちゃする必要性はなくなった。本当はプライベート用に欲しい服沢山あるけどお金ない。今、鏡に映ってる私はとても地味なただのさえない女だ。

それでいいと思ってる。実は今、仕事で、この業界で目指したい国家資格があるんだ。簡単なものではない。当たり前だが。でも、それでも私はそれを夢にしようと思った。その努力の日々に、大学時代の派手でバカな女だった私はいらない。地味に過ごしていてもいいやと思うようになった。女としての努力は怠りたくはないけれど、余計な飾り物は今はいらない。夢が叶ってからでいい。生まれて24年、夢なんてもったことがなかった。生まれて初めての夢だ。今は地道に努力を続けたい。

そんなことを考えていると、なぜかピアス穴を塞ぐ気になったんだ。もしかしたら、あの頃の私や楽しかった思い出を、みんな過去の記憶の中に封印してしまいたいのかもしれない。


辛かった記憶を、罪を、穴と共にうずめてしまいたいのかもしれない。